【笑う門には福来たる~第17回ゆうゆう壱番館寄席」

惹きこまれる話芸と同じくらい、桂 文治師匠の描いてくれた、色紙とネタ帳に唸ってしまった。

真っ白い色紙に黒の濃淡で竹が描かれ、

━ 笑う門には 福 来たる

ネタ帳には

━ 源平盛衰記

━ 寿限無

桂 文治

と 誠艶やかな寄席文字で表されている。

初代桂文治が世に現れたのが、1773年、今から約250年も昔。明治維新の約100年も前になる。

そして、今日は第十一代めの 桂 文治師匠による噺の第十七回ゆうゆう壱番館寄席。

━ 喋るとね これ 顎がね、脳をシゲキすんですよ 健康にいいよ だから 落語家で ボケてる奴はいませんよ

妙に説得力のある話題に、納得しつつ、源平盛衰記の古典落語の中に、現代の笑いのネタが細やかに散りばめられている噺で 聴衆の皆さんの笑いが全く途絶えることがない。

聴衆の反応が良かったのか、師匠から

━ よかったら、もひとつ 噺ましょか

と、十一代目はサービス精神が旺盛だ。 嬉しい提案は満場一致で、寿限無が演じられた。

━寿限無寿限無~と聞覚えのあるフレーズと、抑揚の限りと言っても過言でない師匠の表情、身振り、手振り。

予定の1時間を20分以上超過しての大熱演。

これ以上襲名する名前の無い『 止め名 』、江戸(東京)桂一門の最高峰 ━ 桂 文治師匠の噺は、時間をすっかり忘れ去る日本芸能の極地。

正に、「 笑う門には 福 来たる 」を体感した。

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